2014-12-01 姫 オルカの歌 姫様、いい加減になさいませ。 ばあやがぴしゃりと言った。背はわたしのほうが10cmほど高くなったが、頭が上がらないのは変わらない。わたしがわたしを認識した時にはすでにばあやで、わたしは悲しいことに姫である。 ほら、そのようなお顔をなさって、いいですか、姫様は… 国民の前では、でしょう?と先回りをするが、まぁそれも織り込み済みで、口で言うだけでは意味がありません、とまた、ぴしゃり。