姫様、いい加減になさいませ。
ばあやがぴしゃりと言った。背はわたしのほうが10cmほど高くなったが、頭が上がらないのは変わらない。わたしがわたしを認識した時にはすでにばあやで、わたしは悲しいことに姫である。


ほら、そのようなお顔をなさって、いいですか、姫様は…


国民の前では、でしょう?と先回りをするが、まぁそれも織り込み済みで、口で言うだけでは意味がありません、とまた、ぴしゃり。