合コンのオフサイド

「わかってるよね」
「わかってるよ」
「いっつもそう言ってる」
「今度は本当」
「絶対だよ」
 メグが何度も念を押す。
「サッカーの話は」
「しません」
「合い言葉は」
オフサイドってよくわからなくってぇ〜↑』
 しなを作って半音上げてみたが、メグの視線は依然厳しいままだ。確かに私は何回か合コンを潰した。…3回くらい? いや、4回だったかもしれない。まぁ5回の可能性も否定できない。人数あわせとはいえ、呼んでもらえるだけで感謝するべきなのだ。そこは理解している。しているが…


…『そーゆーバカなフリしてるのが、あなたに彼氏ができない原因じゃないですかね』、って言ったら殺されますかね(´・ω・`)


「いやぁ、プレミアとチャンピオンズリーグしか見ないよ。他はレベルが低すぎて」
「すごーい、生観戦してないのにレベルわかるなんて、通ですねぇ〜↑」


 ロスタイムはゼロだった。延長戦もなし。
「……」
「……」
「……努力は認める」
「…ありがとうございます。恐悦至極に存じ上げます」
「……」
「……」